Cherryblossoms...03


あの日から佐倉は言葉通り、毎日のように俺の城にやってきた。

あの日から俺は誰を抱いても満たされなくなった。



「秋、……っ、ぁ……あ、きっ」



腕の中で嬉しそうに悲鳴を上げる女の顔。

頭にちらつく、佐倉の笑顔。


気持ち悪い、吐き気がする。

だけど、俺はこの行為を続ける事を望んでいる。



……はっ、滑稽だ。



なんて愚かで、無様な姿。


俺は必死で頭の中に浮かぶ佐倉の顔を消そうと努力をする。

だが行為が終わるその瞬間まで、あいつの顔は消えず、結局のところ、目の前にいる女じゃなく佐倉を抱いていたみたいな感覚だった。



思春期の餓鬼か、俺は。