タリドの館 ~そのオトコ、支配人~

大きくはないけれど

優しく

透き通るような

綺麗な声だった。


「まっすぐ・・・?

そこに

何があるの?」


何があろうが

どうでもよかった。


それでもそう返したのは


始まった会話を

終わらせたくなかったから


声を

聴きたかったから



ただの

タリドへの好奇心なのだろうか。