二回目の先生の車。

エンジン止めたところで終わった曲が、続きから流れ始める。


「なあ、飯塚は進学すんの?」


「大学は…行かないです。」


「どうして?
成績だって悪くないんだし、行けば?」

「就職したいんです。」


「就職したい理由って有るのか?」


運転中の先生が、チラッと私を見る。


「自活したいんです。」


窓越しに流れ行く景色に目をやった。