ゆっくりと私の左手薬指にリングがはまる。


「龍一さん、サイズぴったりなんだけど。」



すごぉい。


一度も指輪なんて貰ってないのに…。


何で分かっちゃったの?


「加山に聞いた。」

美咲に?


振り返ると、宮原君の隣に座る美咲が、ニヤリと笑った。


『何年、親友してると思ってるの?』


口の動きで、そう言った。


『ありがとう。』


私も真似して、口の動きだけで伝えた。



「では、誓いのキスを…。」