「ねえ…ホントに何処行くの?

家も龍一さんのマンションもこっちじゃないし、買い物にしても通り過ぎちゃったよ?」


「だから内緒。
お前を夢の世界に連れて行くんだから。」


私の髪をクシャッとして小さく笑った。

夢の世界?


ディズニーランド?

いや…それはないか。


じゃあ、何処に連れて行かれるの?


そんな事ばかり考えていて、もう一回泣くなんて想像も出来なかった。