「俺も、最初から教師になりたいなんて思ってなかった。

ただ安定した生活送れそう…そんな感じ。

でも、今はなって良かったって思ってる。

理恵、人生長いんだ今すぐ答えが出ないならそれでいい。

悩んだ時間は無駄にはならないから、納得出来る人生を歩け。」


先生…。


やっぱり先生は先生になって正解だったんだね。


ちゃんと納得出来る選択肢を用意してくれる。


「もう少し考えてみるね。」


今はまだ直ぐに答えが出せないけど、いつか自分で納得する答えを出してみせるから。


それまで先生、待っててね。


そんな時だった。


「ちょっといいかな。」


西原さんが声をかけた。