「あらぁ、ネクタイがいっぱい。
ねぇ、理恵これ西原さんにどうかしら?」


一本のネクタイを持って、満面の笑でお母さんが振り返った。


「似合うと思うよ。てか、西原さんの誕プレじゃないんだからね?」


「いいじゃないよぉ。」


頬をプクッと膨らませた。


綺麗な人は何しても愛らしく見える。


私がやったら、ただのガキだ…。


「村上さんに、こんなのどう?

これだったら学校にして行けるよ?」


お母さんが手にしたネクタイは、黒に小さなブルーの水玉模様が付いていた。


先生、確かにシックなスーツばかり着てるしなぁ…。


似合いそう。