「……美咲。」


「泣いてたの?
ね…何が有ったの?
話してみない?」


ベッドの脇に有る丸椅子に座った。


「美咲ぃ…」



「保健の先生なら、今いないから大丈夫だよ。」


私の左手を、美咲の両手が優しく包んでくれた。


「あのね…見られてたの。

夏休みにバイト先の近くの駐車場で先生の車に乗るところを…。」