「ごめ…やっぱり…痛いや…。」


クシャッ


泣いてる私の頭に、あの大きな、温かい手を載せて、撫でてくれた。


「よしよし。」


何度も何度も。


泣き止むまで、撫でてくれたんだ。


「先生…ごめんなさい…グスッ…。」


「気にすんな。
そろそろ行くか?
先生が体支えてやるから、車まで歩けるな?」


ふんわりと笑いかけてくれたから、私まで笑顔になってくる。


不思議だね。


先生。


先生の笑顔一つで、心の中の不安が消えていくんだ。


そして、ポカポカ温かくなってくる。