「夢…?」


「うん。
娘のヘアーメイクをするのが私の夢だったの。

叶わないかもって、諦めてたから。

まさか、実現しちゃうなんてね。」


うっすら涙を滲ませてた。


「髪はこれでよしっと。

めっちゃ可愛い。

少しキツメに結っておいたからね。

でも、あんまり激しくしたら解けちゃうから気をつけてね。」


また……。


でも、可愛い。


私じゃないみたい。

お母さんホントに上手い。


メイクも終わって、時計を見た時、インターフォンが鳴った。