宿題もそこそこ終わって、時計を見ると3時過ぎていた。


「え、もうこんな時間?」


先生が来るのは、
5時30分。


「シャワー浴びなきゃ。」


お風呂に入って、浴衣一式持ってお母さんの部屋に行った。

「いやぁん、可愛いねぇ。
理恵が選んだの?」

「ううん。美咲。
向日葵が私の笑顔みたいだからって。」

「そうだね。
理恵の笑顔は夏の向日葵みたいだもんね。」


慣れた手つきで浴衣を着付けていく。


「はい…出来上がり。
次はヘアーメイクね。」


鏡台の椅子に座った。


「やっと…私の夢が叶った。」


お母さんが小さく
呟いた。