「先生もさ、理恵のそんな笑顔が大好きなんだよ。

だから、その笑顔を忘れないでね。」


「美咲ぃ。」


ダメだ…こんな所で泣いちゃあ。


「今、泣くなって
自分で思ったでしょ?」


美咲は、やっぱり私の事よく知ってる。

言わなくても、私が何を考えてるのか、何を言おうとしてるのかを分かってくれてる。


「私はこれ。
大輝、こんなの好きだから。」


美咲が選んだのは、濃紺にピンクの花を一杯ちりばめた浴衣。


確かに、宮原君好きっぽい。