「予約しました村上です。」


「村上様ですね?
こちらにご記帳を
お願いいたします。」


渡された紙に先生が名前を書く。


『村上龍一』『村上理恵』



先生?


先生が私をチラッと見てウィンクした。

「まあ、ご夫婦なんですか?
可愛らしい奥様ですこと。」


「有難うございます。」



奥様……。


恥ずかしいんですけど。