最近出来たばかりの水族館。


人が凄い。


「理恵。」


名前を呼んだ後、左手を差し出した。


私はその手を繋いだ。


恥ずかしいから、普通繋ぎ。


「そうじゃないだろ。
こっち。」


私の指の間に、先生の指が絡まった。


恋人の定番、ラブ繋ぎ。


体全部が熱くなった。


「ほら、行くぞ?」

ニコッと笑って、少し前を歩く。


何でもない事にも、いちいち緊張する私。


いつになったら、この人に慣れるんだろう。


余裕で受け入れられるんだろう。