違う…。


こんなんヤダ…。


「やめ…て!」


塞がれた唇から離れ、宮原君を突き飛ばしてしまった。


だって。


こんなんヤダ。


「ごめん…帰るね?」


鞄を持って、ひたすら走った。


だって…


こんな宮原君知らない。


鞄の中から携帯を出して、登録したばかりの番号を押した。