もしかして、少しは特別? なんて、少しでも思ってた私はバカだった? あまりに子供過ぎた? 「理恵?」 泣きそうになった私の気持ちを察した美咲が、私の肩を優しく抱いてくれた。 「宮原君、理恵には好きな人がいるの。すっごく好きな人が。 宮原君の入る隙なんかないんだから! だから、諦めてね。 行こう?理恵。」 早くこの場を立ち去らないと、涙が落ちる。 宮原君の顔を見れないまま美咲と音楽室へ向かった。