芳しくない戦況報告を聞いた隊長は 特に顔色を変えることもなく冷静そのものだった 変わらぬ様相で副隊長に言葉を掛ける 眼帯をしていない左目が少しだけ細くなった 「和平交渉の使いをやっていたのではないのか?」 「ふむ、どうやら……殺られてしまったようですね?」 僅かに笑みを浮かべると 副隊長は先程の石膏に視線をやって問い掛けた 御意と言って俯くことしか出来ない程 石膏はその場に縮こまってしまう