「もう、高二かぁ…」
高校の門をくぐりながら、そんなことを思う。


桜の花びらが、風に舞う。



「明夏梨ーっ!」
「ひぃちゃん!」
向こうから、ひぃちゃんが走ってくる。


「今年も、同じクラスかな…」
「だといいなぁ…」

そう、クラス替え。
私のイチバンいやな行事。
ひぃちゃんと離れたくない。


だけど、このクラス替えがなかったら…

君とも出会わなかったわけで−…