BLACK MOON

「おぃミリィ!!出番だぞぉ!!お前のことが好きだってよぉ」
ザタがミリィちゃんを呼ぶ。


冷たい視線の中、ミリィちゃんが歩いて来る。




ミリィちゃんが口を開いた。


『馬鹿じゃないの?ガリ勉に惚れるわけないじゃん』





『あはは!』『おもしれぇ』
『騙されてやんの』
『ミリィちゅわんは、てめぇなんかに興味ねぇんだよ(笑)』
『ミリィちゃんな、この日の為にお前なんかと一緒に帰ってくれてたんだぞ!感謝しろよな』
口々にクラスメートが追い撃ちをかけてくる。



「.....っ!!!」
言葉を失った

ボクは
裏切られた。


しかも好きな子に

いや、好きだった子に...



何も出なかった。
ただ真っ白だった。




笑い声と罵声だけが頭の中をぐるぐる回っている。



そのまま倒れ込んでしまった。