「かける、お前に決まってる。他に誰がいんの??」

「っ・・・嘘ついてないよね??」

「俺が信じられないわけ??」

「そうじゃないけどっ・・・アタシは今・・・」

「信じれないわけ?」

「・・・」


コクリと頷くことしかできなかった。

事実だから。

嘘はつけない。


「あっそ。そんな軽い気持ちだったんだ。」

「え・・・」

「俺もう知らねぇ。かけるのこと尚に聞こうと思ってダッシュで来たのに。」

「う・・・そ」

「意味無かったな。俺馬鹿みてぇ。くだらねぇ」

「るきあ、お前かけるに何言ってんだよ!!」

「うっせぇよ、お前に何が分かる」

「あ?るきあてめぇいい加減にしねぇと・・・」

「もう帰るわ、アホらし。」


るきあが帰って行く。

アタシを心配してたのに・・・

後ろ姿が遠く離れる。

このまま心の距離も離れるの??


「そんなの・・・いやっ・・・」


走り出していた。

あの背中に追いつきたくて。

抱きしめたくて。抱きしめられたくて。


「るきあっ・・・待ってっ」


叫んでも叫んでも

振り向いてはくれない。


「るきあ!!!!!!!」

「・・・何」


だるそうに振りふいた彼は

冷たい瞳をしていた