「ちょっと君達?!」


女の・・・いや、

ババァの先生に声をかけられた。


「なんですか??」


あえてスマイルを向ける俺。


「君達どこ行くの?1限始まるわよ?!」

「・・・どうしよぉ・・・」


俺の後ろで囁くかける。

俺だって嘘くらいつけるから。


「ちょっと家の都合で帰って来いって言われちゃって・・・」

「お家のご都合??でもね、普通学校に直接連絡があるはずよ??」

「そーなんですか?」

「ええ。だから嘘ついてるでしょ?」


このババァ鋭いな。

逃がしてくれねぇ・・・

こーなったら最後の手段。


「先生ぇ・・・」

「な、何よ」

「見逃して??くれませんか??」


ババァの耳で優しく口説くように囁く。

こんなことしたくねぇけど、

俺はこうしてまでかけると一緒にいたい。

ババァはクタリと座り込み、


「いいわよ・・・行きなさい・・・」


顔を真っ赤にして承諾をくれた。

・・・ババァは

もう俺の虜・・・

たぶん俺のいうことは全部なんでも聞いてくれるだろう。


「かける行くぞ」

「うん」


かけるの手を握り歩き出す。

離してやんねぇ。

何があっても俺のもんだ。