〜美流side〜

私は彼氏にDVを受けている。最近は殴る蹴るなどの暴力もだんだんと増して、とうとう今日は殺されそうになった。

だから私は彼氏から逃げてきた。



ふと気付くと私は街の大通りにでていた。たくさんの人たくさんの車がいる中、私は1人怯えていた。

通りすがりの人たちはみんな、心も体も見た目もボロボロな私に冷酷な眼差しを送っていた。

私はみんなのその目が痛かった。だからみんなの目から遠ざかるように、人通りの少ない路地裏に逃げ込んだ。


…私の周りには敵ばっかりだよ。もぅこんな人生いやだよ。死にたいよぉ…なんで私ばっかりこんな目に…


いつしか私はそんなことまで考えてしまっていた。


彼の元から逃げ出して、どれくらいの時間がたったのだろう。

辺りはもう薄暗く太陽が沈み始めていた。普通の人たちなら、自分の家に帰れるんだろうけど、今の私には帰る家もなくなってしまった。