聞こえてないのかな? 近くに寄って、今度は少し大きめの声でハッキリと聞いてみた。 「あの、ご・は・ん!入りますか?」 手の伸ばせば触れる距離。 これなら聞こえるでしょ。 「……」 ちゃんと質問は聞こえたらしく、二人は静かに首を振り、 ズボンのポケットからおにぎりを出した。 そして見せつけるかのように、その場で立ったまま食べ始めた。 「あ……それがあるからいらないんですね……」 あたしのご飯なんていらないって? そりゃおいしいかどうかって聞かれたら……まだ自信ないけど。