聖が知った時は既に柚野さんが計画している株価上昇作戦の真っ最中だった。 テレビ局を通じて有った柚野さんの電話に、 察しがいい聖は何の説明がなくても柚野さんの考えを汲み取り、報道陣と共に現場へ向かったんだ。 「本当は、一刻も早く明を俺の手で抱き締めたかった……」 心なしか潤んでいる聖の目。 その目に吸い込まれるようにあたしは動けなくなる。 そしてゆっくりと伸ばされる腕に誘われて、強く抱き締められた。 体温と息遣いを間近に感じる。