サクラノコエ

美奈だけならともかく、何故だか母さんまで化粧をしているではないか。

「相変わらずカッコいいわねぇ」

「いやいや。おばさんも、相変わらずキレイですよ」

「いやだぁ! もう、和樹くんったら」

おいおい! いいトシこいて、なに照れてんだ!?

息子の友達にときめくなよな!

「母さん、なに照れてんだよ! 和樹も、そんなお世辞言わなくていいから」

「いいじゃないねぇ。だって和樹くんアイドルみたいにかわいいじゃない」

「ば、馬鹿じゃねぇの! 和樹、キモいって言ってやれよ」

母さんの思わぬ行動を恥ずかしく思い、慌てる俺のことなどお構いなしで、和樹はまっすぐ母さんを見つめ

「光栄です」

と、まさにアイドルばりの笑顔を振りまく。