サクラノコエ

「なに?」

「学校遅くまでだし、お腹減ると思って」

おやおや。

耳まで真っ赤にして……

そんなに緊張されたら給食があるなんて言えないよな。

「ありがと」

そう言いながら紙袋を受け取り、ゆっくりと顔を上げた理紗に向かって得意の「スマイル」を見せる。

「あ、でも、おにぎりだけなんですけど」

「十分」

授業開始5分前の予鈴が校内に響く。

俺は理紗の頭をクシャクシャっと撫でながら

「じゃ、またな。気を付けて帰れよ」

と言うと、小走りで校舎に向かった。