「おがあざんがぢゃんとびだいがらいけだいんじゃないがぁ~!(お母さんがちゃんと見ないから、いけないんじゃないか)」

鼻水をたらし、しゃくりあげながら、母さんを責めまくる。

「ごめんねぇ」

大事なものをきちんとしておかなかった自分が悪いのに、なぜか母さんが謝っている。

そんな状態が何十分も続き、一向に泣きやまない俺を哀れに思ったのか

「特別だよ」

と、泣き落としが通用しない母さんには珍しく、カードを2パック買えるだけの金を俺に手渡す。

「いいの?」

「お姉ちゃんたちには内緒だからね」

「ありがとう! お母さん、大好き~」

瞬時に笑顔になり、母さんに抱きつく俺。