サクラノコエ



その日から、俺は仕事も学校も放棄して部屋にこもった。

閉め切った部屋で、じっと布団にくるまっていた。

誰にも会いたくなかった。

とにかく一人でいたかった。

それは母さんにひどいことを言ってしまった罪悪感というのもあるが、それよりも、訳の分からない妄想に怯えていたというほうが大きい。

家の中に誰もいるわけでもないのに、常にじっと「誰か」に見られているような感覚。

布団から顔を出すだけで「誰か」に責められるような気がして怖かった。