理紗を家に送りながら、少しだけ理紗のことを聞いた。

年は17歳。高校に行っていれば3年生になる。俺の1つ下だ。

高校には行っていないらしい。

その理由は深く聞かなかった。俺が定時制高校に通っているように、理紗にもなんらかの理由があるのだろう。

あんなふうに俺に手紙を渡すような思いきったことをする割に、理紗は高校生によくいるマシンガンのようにうるさいタイプではない。

大きな声でハキハキとは話すが、基本的に理紗は物静かだ。

一緒に5分ぐらい歩いただろうか? 理紗の家は、俺の高校からもう少し奥に行った静かな住宅地にあるようだった。

地理的には駅前から理紗の家までの中間地点に、俺の学校があるといった感じだ。

家が厳しいからか家の手前の路地まででいいと言われ、俺たちはそこで別れた。