サクラノコエ

「理~紗ちゃん。ごめん。もう笑わないからこっち向いてよ」

ちょっと甘え気味に、理紗の浴衣を軽く引っ張ってみる。

反応ナシ。

相当ご機嫌を損ねてしまったらしい。

それなら……

俺に背を向ける理紗の耳にフッと息を吹きかけてみる。

「もぅ! ビックリするから……」

「捕まえた♪」

計算通り驚いてこちらを向いた理紗の頬をすかさず捕らえ、額に軽く口付ける。

「悠人くん!」

次は、軽く唇に。

「もう、怒んの終わり」

今度はゆっくりと唇を重ねた。