サクラノコエ

「勉強って、どうやってするつもりだよ?」

鼻を啜りながらも少しからかうように聞いてみると、理紗はまたもや大真面目に

「……本読んだり?」

と、言う。

理紗のかわいらしい言葉に俺はまたもや笑ってしまい、重い空気はすっかり吹き飛んでしまった。

あのままの空気だったら、俺は理紗にあんな事をした本当の理由を話してしまっていたかもしれない。

そして、理紗を激しく傷つけてしまっていたかも……

よかった、そんなことにならなくて。

よかった。理紗で。

「頑張らなくていいって。最初から上手かったら逆に引くし」

俺はゆっくりと理紗の髪を撫でながら、もう一度キスをした。

いつものように。

額に小さなキスを。