サクラノコエ


そのうち、

『もしかしたらそんな人格は初めからいなくて、理紗が他の人格を装って他の男と浮気をしているのかもしれない』

『理紗自身が抱かれていたのかもしれない』

そんな風に段々と理紗の浮気を疑う気持ちが生まれてきた。

過去、散々浮気してきたくせに身勝手だけれど、だからこそ、その想像が妙にリアルに俺の頭を支配してしまった。

『あんた初めての男だと思ってんの?』

更に思い出してしまったルミの言葉。それが余計に、俺の疑心を後押しした。

俺は、今まで俺が理紗にしたこともないキスをしたときの理紗の反応で、その答えを知ろうとした。


そんなこと、馬鹿げていると分かっていながら──