サクラノコエ

ようやく夢と現実の狭間から脱出し、重ったるい体をゆっくり起きあがらせる。

「なんで……和樹が俺の部屋にいんの?」

「え? おばさん居たから」

「母さん、今日休みか……」

頭、痛ぇ。

なかなか目が覚めない。まだ半分夢の中にいる気分だ。

「なぁ! 今日バイト休みなんだろ? 昼メシ食い行こう」

「なんで休みって知ってんの?」

「長年のカンってやつかな」

「すげぇカンだな」

「でしょ?」

和樹は勝ち誇ったような顔で、フフンと笑った。