サクラノコエ

再び目を開けると、まばたきを繰り返して辺りを見回す。そして俺と目が合うと、表情のない愛ちゃんとはうって変わってとても驚いた表情を浮かべた。

間違いない。

「理紗」

俺は確信を持って理紗の名を優しく呼んだ。

「なんで!? 誰が……?」

やはり、愛ちゃんに変わって現れたのは理紗だった。

理紗はいきなり俺の目の前に自分がいる状況が理解できず、混乱しているようだ。

「愛ちゃんが、俺たちを会わせようとしてくれたんだよ」

「愛ちゃん……」

「うん。愛ちゃんがお前が泣いてるって」

俺は、落ち着いた口調で理紗にそう説明した。