サクラノコエ

すると、理紗はキョロキョロと辺りを見回し、人気がないことを確認すると、俺の服の裾をちょこんと掴み

「ねぇ、悠人くん。ちょっとだけギュッてしてもらってもいい?」

と、恥ずかしそうに笑って言う。

以前はガチガチに緊張していたが、最近は理紗が甘えたくなると「ギュッ」をおねだりしてくるようになった。

「いいよ」

俺はその都度リクエストにお応えして、理紗をギュッと抱き締める。

「理紗ちゃん、カワイイでちゅね~」

「もう!」

俺は、理紗と過ごすこんなささやかな時間が好きだ。

とても、好きだ。