サクラノコエ

「机の上に置いてあったの」

「どれ? 見して」

俺は笑顔で理紗から手渡された「お絵かき帳」に視線を落とす。

幼稚園児が描くような、クレヨンで描かれた幼い絵。小さな女の子と、大きな男が並んでいる。

「俺?」

「うん。そうみたい」

どうやら、他の人格たちにも俺は受け入れてもらえているようだ。

ただし、ルミ以外にだけど。

ルミはたまに俺と理紗の約束の邪魔をしてくるときがある。理紗になりすまし、嘘のメールを送ってくるのだ。

まぁ、それも俺が気を付けさえすれば、別に大した問題ではない。