サクラノコエ

少し重い沈黙が二人の間に流れる。

「嫌いになった?」

先に沈黙を破ったのは理紗の方だった。

「なんで?」

「だって、友達が好きな人に抜け駆けしたりして」

理紗の問い掛けに、俺は小さく「いや」とつぶやき

「真衣って子がどんな子かはわからないけど、俺は多分理紗じゃなきゃ好きにならなかったと思う」

と、まっすぐに理紗を見つめて答えた。

それは、嘘のない俺の気持ち。

「でも……」

しかし、そんな言葉では理紗の罪悪感を和らげることはできないらしい。