サクラノコエ

「よし! じゃ、これで」

言いながら俺はその一枚に『今から「彼氏」と「彼女」』と書き込んだ。

その文字を見て、理紗が目を丸くする。

「彼氏?」

「だろ?」

「そうなの?」

「そう」

恋愛に関して無知そうな理紗にとって『両思い=付き合う』とは結びつかないようだ。

「そうなんだ……」

「うん」

ようやく状況を理解した理紗が嬉しそうに笑う。

俺も改めて照れくさくなり、それをごまかすように小さく笑った。