サクラノコエ

2……

理紗が勢いよくこちらを向いた気配を感じ、それに合わせて俺も理紗の方に顔を向けた。

いきなり真面目な顔でまっすぐに見つめる俺の視線に困っているのか、理紗は目をあちこちに泳がせている。

「あ、あの……」

理紗を愛おしく思う気持ちが一気に沸き出し、胸の奥がキューッと熱くなる。

1……

俺は溢れ出す想いを抑えきれず、理紗の肩に手を掛け、言葉もなく額にそっと口づけた。

カシャ!

5枚目終了。

俺の唇が理紗の額から離れた直後の微妙な空気の中、理紗を見つめる俺の横顔と、目を見開き真っ赤な顔で驚いている理紗の横顔。