「まぁ……『それなり』にだけどな」

「いいの、それなりでも! あ、これまわりがキラキラしててカワイイ! これでもいい?」

俺がちょっとからかうつもりで言った意地悪な言葉も、今の理紗には全く通じないらしい。

理紗の上がりきったテンションが、ちょっと笑える。

「どーぞ、どーぞ」

とりあえずプリクラ機の中に入り金を入れ、見よう見まねで操作する。

ええと……まずは[スタート]で……

「なんか『テーマ』を選ぶらしいぞ。これでいいか?」

当たり前のようにタッチペンで[カップル]のコマンドを差し尋ねてから、拒否されたりしやしないかと少しドキドキした。

しかし理紗は、そんな俺の心配を吹き飛ばすぐらいの嬉しそうな笑顔で、大きく頷く。

よし! 

[OK]

次。