「理紗、俺たち」

よし! 裏返らずいい声が出た。

あともう一息!

「付き……」

「お待たせいたしました」

「わぁ!」

マジかよ!? 

あろうことか俺の告白は、店員の声によって完全にかき消されてしまった。

しかも理紗は、初めて見るブルスケッタにすっかり心を奪われている。