理紗の気持ちが落ち着くまでには、そう時間はかからなかった。
それからは純粋にネックレスを貰ったことを喜び、自分の姿が鏡に映るたびに立ち止まって『ネックレスを着けた自分』を確認しては、ニコニコと子供みたいに笑った。
「お前、鏡見すぎ」
「だって、嬉しいんだもん」
泣かれたときはビックリしたが、想像以上に喜ぶ顔が見られてよかった。理紗の笑顔につられて、俺も笑ってしまう。
特に目的もなくいつものように他愛のない話をしながら、なにを見るわけでもなくプラプラと各フロアを歩いて、10階のレストラン街に着くころにはいい具合に時間も6時を回っていた。

