サクラノコエ

初めて会ったときのようにうっすらメイクをして、フワフワっとした素材の女らしいワンピースを身にまとい、少しヒールのある華奢なサンダルを履いている。

今まで見たことがない理紗。

「お、お前、そんなカッコしてくるから変な男に絡まれんだよ」

俺を見上げる理紗の眼差しがなんだかテレくさくて、そんな心とは裏腹に、つい乱暴な口をきいてしまう。

「ごめんなさい」

すっかりしょげてしまった理紗の顔。

違う……

本当はすげぇかわいいと思っているのに。

まともに見るのもテレてしまうぐらい。

それなのに、なんでだろう。

今まで理紗に散々「かわいい」と口にしてきたのに、女として意識してしまった今の方が、素直に「かわいい」と口に出せない。