サクラノコエ

「中学のときにクラスの子と大きなケンカをしたことがあって」

「大きなケンカ?」

「うん」

「なにが原因で、そんな大きなケンカに?」

「よく分からない……でも、はじめは約束がなんとかだった気がする」

約束?

もしかして、理紗が約束をしない理由がこれなのか?

「で、そのときに……かなり派手に暴れちゃって」

「暴れた!?」

理紗の口から飛び出した意外な言葉に、理紗の頬を包んでいた俺の両手がするりとすべり落ちる。

「うん」