サクラノコエ

「俺、お前のこと知りてぇ」

「……」

困って再び俯いてしまった理紗の頬を、ゆっくり両手で包み、理紗の顔を上に向けさせ、もう一度

「ちゃんと、知りたい」

と、まっすぐに理紗を見下ろしながら真剣な言葉を投げかけてみた。

すると目線の逃げ場がなくなってしまった理紗が、

「引かないでくれる?」

観念したようにそう言った。

俺が小さく頷くと、理紗は少しホッとしたように笑い、そのままの姿勢でついに過去のことを話し始めた。