サクラノコエ

「落ち着いたか?」

「うん。だいぶ。ごめんなさい」

理紗はそのことを知られたくないのかもしれない。

それでも、俺は……

緊張で再び高鳴りだす胸を落ち着けるように、小さく息を吸い込み、覚悟を決めて話を切り出す。

「理紗」

「は、はい」

「この間コンビニの前で会ったやつ、お前と中学一緒だったんだろ」

「え!?」

その言葉に一瞬にして理紗の顔色が変わり、田端と同じように動揺し始める。

しかし

「私、知らないよ、あの人のこと」

と言った理紗の言葉には、嘘は感じられない。田端の言うとおり、本当に関係はなさそうだ。