サクラノコエ

「う……ん」

どうやってこの話を終わらせたらいいのか分からず、適当な相づちをうちながら、頭の中で調度いい言葉を探して黙り込んでいると、俺の反応の悪さで怒っているのがつまらなくなったのか

「あ、ところで今、松永さんなにか言いかけませんでした?」

と、田端の方から尋ねてきた。

「あぁ。うん……あのな」

しかし、いざ向こうから話を振られると、かえって話しづらくなってしまう。

次の言葉を失って言葉を濁す俺を不思議そうに見ながら、田端は空いているイスに腰を下ろす。

「どうしたんすか?」

ふと『やはり田端に聞くのはよくないのではないか』と頭をよぎったが、言いかけてやめるのは男らしくない。俺は覚悟を決め小さく息を吸い込み、秘かに気持ちを落ち着けてから再度話を切り出した。

「あのな、この間のことだけど」

「この間? あぁ! コンビニの」

「お前さ……あいつのこと元々知ってるだろ」

俺があえて断定的な言い方をすると、読み通り田端はあのときと同じように少しだけ顔を強ばらせた。