サクラノコエ

「おもちゃだ!」

馬鹿なことに俺は、咄嗟に浮かんだ考えを自信満々に口にしてしまった。考えてみたら、すごく失礼な発言だ。

「え~! なにそれ!」

案の定、再びプーッと膨れる理紗の頬。

先ほどと同じように、すかさず理紗の膨れた頬を片手で潰し

「あ! またブサイク!」

と、笑って照れ隠さをごまかす俺。

ただのおもちゃを抱き締めて、あんなにドキドキするかよ。

相当鈍いな。

俺も……

理紗も。