サクラノコエ

「ただのファンというか」

「お~! 俺も松永さんのファン! 仲間じゃん!」

いきなり意気投合して盛り上がる二人。俺は一人、ポツンとその様子を見ているしかなかった。

なんだ!? 田端のやつ。

理紗に対していきなりタメ口かよ。

……面白くねぇ!

「行くぞ」

俺はポツリとそう言うと、二人のことなどお構いなしで学校に向かって歩き出した。

理紗の迷いのない言葉は、何故だかとてもショックだった。

理紗が俺の彼女だなんて思ったことなど一度もない。それをよく分かっている理紗が、ああ答えるのも当然のこと。

それなのに、なんで俺、こんなにイライラしてるんだろう。