理紗をペットのように扱ってはいけないと思いながらも、結局……

「お前、やっぱ、相当かわいいな」

欲望には逆らえず、理紗の頭をグリグリと撫でてしまう。

「もぅ! せっかく素直に褒めてるのに、犬みたい!」

理紗は、そんな俺の気持ちをすっかりお見通しのようだ。

「そんなふうに思ってねぇ!」

的確に突っ込まれると、それをごまかすためについ逆ギレしてしまうのも、俺の悪いクセの一つ。

「嘘つき」

「だって嘘じゃねぇし。なんだよ、せっかく『かわいい』って言ってんのに。かわいくねぇなぁ」

「どうせ、かわいくないもん」